メダルゲームですぐに大賭けして0枚になってつまらなそうにしてる奴って
こんばんわ、ヴァンです。
人はオレの事を7カードスタッドポーカー(以下セブスタ)の神と呼ぶ
セブスタのルールなどは面倒だから説明はしないが
数あるカードゲームの中でも至高のカードゲームだと思っている
17歳の頃に3年分の人生を賭けた大勝負に勝って以来
味をしめて次から次に勝負を重ねた
幼馴染みが暴走族を卒業したと同時に
オレもセブスタから足を洗ったが
数々の名勝負が今も心の奥に残っている
そんなある日
偶然にもゲームセンターのメダルコーナーにセブスタがある事を発見
懐かしさを覚えながらやってみる
一緒にいたひろしにも指導をしながら
『今のを勝負しないでいつ勝負するんだ!』
『ワンペアでもノーハンドでも攻める時は攻めるんだよ!』
ついつい熱くなってしまい口調も強くなる
でも
あの頃は誰もが真剣だった
命と命の削り合い
考えもなしに勝負に出たり、携帯をいじりながらプレイをしてたり
そんなひろしに心底ムカついた
最後の最後で負けて小指を失ったドミニカのラミレスや
イカサマがバレて消されたケニアのキンゴリ
鉄骨渡りで風に飛ばされて死んだ佐原
いつの間にか吸血鬼になっていた哀れなポンなどが
冒涜されてる、そんな気がして
セブスタはそんなに甘くはない!
だけど
指導に力が入り
自分のゲームが若干疎かになっていた
残りメダルも少なくなり
ヤバいと思って集中をしたが
時すでにひろし
0枚になってしまいました
ふと隣を見ると
何故かバカ勝ちをしている
喜ぶひろしに
『ビキナーズラックごときで一々喜ぶな!』と
言いたかったけど
『お、やっぱり才能ありますね!』
『最初からスジがいいと思ってたんです!』
『少しでいいのでメダルを恵んでくれませんか?』
ひろし『・・・』
はぁ!?
何その目!?
オレは今までこうやって生きてから!