バンドやろうぜ!~我ら第二軽音部~

こんばんわ、ヴァンです。

 

 

 

本屋でクロスワードパズルを立ち読みしていたら

 

隣のコーナーから話しかけられた

 

『バンドやろうぜ!』

 

宝島社から出版されてる(現在は廃刊)

 

月刊バンドやろうぜ!

 

『バンドやろうぜ!』
『バンドやろうぜ!』
『バンドやろうぜ!』

 

しつけぇー!

 

『うるせぇんだよ!話しかけてくんな!』

 

頭を使うとすぐにイライラしてしまう性格

 

クロスワードパズルのお陰で既に怒りの沸点を超えていた

 

『バンドやろうぜ!』

 

『てめぇ、頭おかしいんじゃねぇか?何で雑誌とバンドやらなきゃいけねぇんだよ!』

 

『バンドやろうぜ!』

 

『やらねぇって言ってんだろ!ブックオフに売ろうとして"こちらの商品は買い取れません"って断られて恥かかすぞ!』

 

『バンドやろうぜ!』

 

『同じ事ばっか、村人Aか!一生アリアハンから出るな!』

 

 

 

そろそろグーが出そうになったその時

 

『あの、お客さん?』

 

店員さんだ

 

『なんだよ!今日は破ってねぇじゃんかよ!』

 

  1. クロスワードパズルにブチギレる
  2. 雑誌を破ってしまう
  3. 買い取り

 

このシステムのお陰で店員さんとはツーカーの仲だった

 

『その件はありがとうございます、お陰で今月もクロスワードパズル部門の売り上げは宇宙一となってます』


『ならいいじゃんかよ!何の用だよ!』

 

『そちらの"バンドやろうぜ!"が気になってるようですが』

 

『気になってんじゃねぇよ!こいつが話しかけてくるからよぉ!』

 

『そうでしたか?ならいっそ破ってしまったらどうでしょう?』

 

『確かに!おめぇ気が利くな!店長にしてやる!』

 

『店長です』

 

 

 

ビリビリ!

 

 

 

こうしてバンドやろうぜ!をお買い上げしてしまった

 

 

 

次の日から毎朝

 

『バンドやろうぜ!』

 

こいつが目覚まし時計の替わりになったのだが

 

ある日

 

『そろそろちゃんと学校行こうぜ!』

 

余計なお世話な事を言い出した

 

同じ事しか言わなかった月刊バンドやろうぜ!

 

学校に行かないオレを見るに見兼ねたのだろう

 

『お母さんも心配してるぜ!』

 

だけど学校行っても楽しくないんだよなぁ

 

『バンド、モテるぜ!文化祭、出ようぜ!』

 

バンドがモテるなんて都市伝説だろ?

 

・・・

 

でも「谷村でもモテた」って堀内とドラムの人が言ってたしな

 

アリスでもモテるのか・・・

 

『バンドやろうぜ!は嘘はつかないぜ!』

 

 

 

 

 

こうして次の日、半年振りに登校してみた (ニコ生配信有り)

 

ただ問題はどうやってバンドを組むかだ 

 

軽音部は前髪が片目にかかってるようなイケ好かない奴が多いから入部したくないし

 

だったら自分で部活を作るしかない

 

 

 

そして 

 

第二軽音部を設立!

 

 


部員はオレ含めて4名のみだが

 

集めるのには凄く苦労した

 

33歳、職歴なしの就職活動ぐらい苦労した

 

そこにはヒューマンドラマがあったし

 

動物とか出てくる話だからF2層中心に数字も稼げるのだが

 

省略!

 

 

 

 

 

パート決めでまさかの事態に陥る

 

『クラスの可愛いコがGLAYのベースが好きって言ってたからベースやりたい』

『楽器にお金使いたくないから兄貴のベース借りようと思ってる、だからベース』

『音楽素人の僕からするとベースなんていてもいなくてもいい存在なわけで、弾かなくてもバレなそうなベースやらせて下さい』

 

そうなると4人中4人がベース志望か

 

『みんながベースやりたいって言うからベースにしなきゃ損した気持ちになるからベースやる』

 

なんて正直に言ったら即ドラム流しにされてしまう

 

さて、どうしようか

 

『だったら4人ベースでいいんじゃない?』

 

いや、バンドごっこでいいんだよ

 

特殊な形は本当に情熱がある人たちがやればいい

 

『ジャンケンで決める?』

 

そんな運なんかで勝敗つけたら負けた瞬間『それなら辞めるわ』ってなるでしょ?

 

ちゃんと公平且つ納得する方法ないかな?

 

『ケンカで決めます?』

 

おい、部員青!お前、そういうタイプなのかよ!

 

緊張が走る

 

まぁケンカするとか青春っぽいし

 

バンドやるならそういうエピソードは必要ではあるよな

 

 

 

『・・・ケンカしてみる?』

 

 

 

『指、怪我したらどうするんだ?』

『そうか、商売道具だもんな』

『それもそうですね』

 

くそ、一歩先を行かれた

 

こいつら、プロ意識だけは既に芽生えやがる

 

このままでは他3人がベース

 

オレがドラム兼ボーカルのルーマニアモンテビデオスタイル兼ギターになってしまう

 

頭をフル回転させ

 

ルーマニアモンテビデオのくだりは不必要だったなと後悔しつつ

 

打開策を考えた

 

 

 

 

 

 

 

『・・・ベースあるあるで決めない?』

 

 

 

 

 この提案は部員3人の度肝を抜き

 

ここからは完全にオレのペース

 

『指で弾くとそれっぽいけど指紋が消えそう!』

 

『弦が少ないからギターに比べて安くあがりっぽい!』

 

『音が地味だから少し間違えても雰囲気で誤魔化せる気がする!』

 

ふふふ


予想通り

 

こいつらベースの知識が浅い

 

それ以上に"あるある" の知識も浅いぞ

 

"あるある"は最後に”がち”を付けたら何とかなるのも知らない素人、烏合の衆だ!

 

 

 

 

 

言ってやるぜ!

 

特上のベースあるあるをよぉ!!

 

 

 

 

 


『クールでニヒルだから女にモテがち!』

 

 

・・・

 

 

オレもまたベースの知識は浅かった

 

 

 

 

 

 

 

 

『やっぱそうなの?』

『ただの噂じゃないの?』

『あるある!あるある!』

 


"モテる"は童貞に

http://w-tototo.com/mgn/wp-content/uploads/2015/02/batzgunda.gif

「こうかは ばつぐんだ!」

 

 

こうしてベースあるあるはオレの優勝で幕を閉じた

 

 

 

 

 

 

 

 


半年後

 

文化祭にて

 

血の滲むような練習を思い出して!』

 

『きっと上手くやれるはずだよ!』

 

『努力は裏切らないですよ!』

 

部員赤部員紫、そして小学生時代を知る人物からは殺戮飼育委員と呼ばれている部員青・・・

 

そうだな、お前らのお陰でここまで頑張れた

 

あとは当たって砕けろ!

 

Go for broke!

 

 

 

 

そして

 

ついに

 

オレらの出番

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウッドベースに乗って演奏してる時にボーカルが暴れ出すとビビってバランス崩しがち!』

ベースあるあるの技術が上がってた!

 

 

第二軽音部改めてベースあるある部、新入部員募集中です 

 

 

 

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