ダメ美容師
こんばんわ、ヴァンです。
オレはこにたんが好きだ
だからこの噂を聞いた瞬間
真っ先に吉祥寺に向かった
"吉祥寺に小西真奈美似の美容師がいる"
美容院とか行った事ないし
このモジャ毛を切りたくないし
吉祥寺とか"ろくブル"で恐いイメージあるし
えー
着きました!
オレとこにたんの恋の街・吉祥寺っ!!
いぇ~い、るんるん♪
早速、噂の美容院に
カランカラン
オレ『すみませーん!』
何やら店員らしきおっさんが現れた
店員『はい、お名前よろしいですか?』
オレはナメられたらいかんと思ってメンチを切る
オレ『・・・じっー、ギロッ!』
店員『えっーと・・・お名前いいですか?』
オレ『ヴァン!埼玉は所沢からやってきやしたっ!』
超大声
これで完全にナメられないだろう
店員『!?わ、わかりました。ベン様ですね!』
オレ『えっ?いや・・・』
店員『あれ?ベン様で予約入ってないですよ?』
オレ『こら!おっさん!ベンやなくてヴァンや!誰が小も大もありますが中はありませんだ!』
店員『はい?』
オレ『今のは気にせんでええ!とにかくヴァンや!』
店員『あ、失礼しました!ヴァン様ですね!』
オレ『全く!人の名前を間違えるなんて最低だよっ!』
店員『あれ?ヴァン様ですよね?・・・予約されました?』
オレ『ん?予約って何?』
店員『あのー、完全予約制なんですよね』
オレ『じゃあ予約します!1番可愛いコで!』
数日後
カランカラン
オレ『すみませーん!予約したヴァンです!』
水野『はぁ~い、担当の水野です!』
オレ『!?・・・こ、こにたんや!』
水野『あ、こにたんですか?たまに言われるんですよね(笑)』
オレ『好きですっ!付き合ってください!』
水野『無理ですっ!』
オレ『早っ!』
水野『それじゃ、髪切りましょうか!』
オレ『・・・はい』
水野『今日はそのモジャをどのようにすればいいですか?』
オレ『えっーと、アシメっぼくお願いします!』
水野『わかりました!好きなんですよね、私も』
ん?
アシメ好き?
これはモジャ→アシメにチェンジしたら
オレを好きになっちゃうって事でしょ!
うっひょーん
チョキチョキ
チョキチョキ
チョキチョキ
チョキチョキ
水野『はい、終わりましたよ!』
オレ『ありが・・・え!?』
水野『どうです?完璧ですよね!』
オレ『いや・・・なんかナスっぽくないですか?』
水野『確かに(笑)でもアシベの髪型ってナスっぽくないですか?』
オレ『え?アシベ?』
水野『YES!少年アシベ!』
オレ『バカ!アシベじゃなくてアシメだよ!』
水野『え!逆に!?』
オレ『逆じゃねぇよ!ド表の話だよ!』
水野『でも似合ってますよ!』
オレ『え!?・・・なんて』
水野『似合ってて可愛いですよ!』
オレ『なら付き合ってください!』
水野『無理ですっ!』
オレ『これモテますか?』
水野『無理ですっ!』
その日の夜
八百屋の店頭に大根と一緒に並ぶ夢を見た
今夜は茄子の味噌焼きにしよう