童貞村のかーくん
こんばんわ、ヴァンです。
とある山奥に
童貞村という
これまた
恐ろしい村がありました
村人の全ては
生粋の童貞であり
村人の全ては
希代のワル
そんな童貞村で大事件が起きた
ある日
童貞村の暴走族
"血餌利異(チェリー)"の
総長で童貞一のワルである
かーくんが決意をしたのだ
『街さ出て、童貞喪失(チェリー･ショック)をするだ！』
童貞村から１台の単車が出ていったのは
それからおよそ５分後の事
まるで
果てしない旅に向かうかの様な唐突な旅立ちだった
バッバッバッ
バッバッバッ
バッバッバッ
バッバッバッ
単車に跨がってから30分
意外と近かった
埼玉は西川口
読者の皆様は
西川口のプロに筆下ろしをしてもらうかーくんを
軽蔑の目で見るだろうが
よく考えてみて下さい
セックスをボクシングに例えたら
ボクシング未経験者が
名の通ったジムのプロ選手と
いきなり試合をするようなもの
普通は
未経験者だったり
経験者だけどアマチュアだったり
ライセンスを持ってない人と試合をする
それが正しいというか
自然なデビュー戦
かーくんは違う
童貞村のカンパで集めた12000円を持って乗り込む
この12000円というのは
ぴったり[サクサク40分コース]の値段と同じ
そう
勘のいい読者なら気付くだろうが
ぴったり12000円
つまり
指名料が足りない
いや
この場合は
指名する意思がない
そう捉えるのが自然である
バッバッバッ
バッバッバッ
バッバッバッ
バッバッバッ
信号に引っ掛かり単車が停まる
かーくんの体が小刻みに揺れている
それはそうだろう
いくら暴走族の総長だろうが
初めての相手が"時の運"
震えざる負えない
それでも
バッバッバッ
バッバッバッ
信号が青になったらかーくんは進む
"暴走族なのに交通ルールを守ってるの？"
野暮なヤジはなしにしよう
今のかーくんは
暴走族の総長以前に
１人の男
我々はただ１つ
エールを送るだけだ
プップー！
キキィーイ！
ドーン！
バーン！
パタッ！
じゃあ
そんな感じで
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