プロレスラーの外東学さん
こんばんわ、ヴァンです。
バーテンダーのバイトしていたら
カランコロンカラン
プロレスラーの外東学(そとひがしまなぶ)さんがやってきた
失礼かと思いながら
『プロレスラーの外東学さんですよね？』
試合中に己の野性を抑えられずに敵味方構わずにラリアットしてしまうプロレスラーの外東学さんと同じように
オレも己の野性を抑えられずに聞いてしまった
しかし
驚く事に
『申し訳ありませんが私はプロレスラーの外東学ではございません』
と丁寧に否定された
蒸発したアルコール吸ってほろ酔いだったのだろうか
オレとした事がプロレスラーの外東学さんじゃない人間を
プロレスラーの外東学さんと決めつけてしまっていた
いや
でも
その横顔
モスコミュールを持つその手
誰かに追われてるのか時々後ろを振り返るその素振り
やっぱプロレスラーの外東学さんだ
『重ね重ね失礼ですがやっぱプロレスラーの外東学さんですよね？』
バーテンダーとして失格だが聞いてしまった
しかし
『申し訳ありませんが私はプロレスラーの外東学ではございません』
ここまで頑なに否定されたんだ
この人はプロレスラーの外東学さんではない
モスコミュールを飲み干しお会計済ませ店を出ようとする
その後ろ姿
見逃さなかった
完全に
プロレスラーの外東学さんだ
『誰にも言わないんで最後に聞かせて下さい、プロレスラーの外東学さんですよね？』
もうバーテンダーなんてやってられっか！
シャカシャカしてらんねぇよ！
クビ覚悟で聞いた
しかし
やはり
『申し訳ありませんが私はプロレスラーの外東学ではございません』
もうこの人はプロレスラーの外東学さんではない
ここまで否定されたら自分にそう言い聞かせるしかなかった
こうしてマスターに怒られてバイトは終わり自宅に帰った
電気を消して寝ようとしたがまたも襲った
プロレスラーの外東学さん疑惑
飛び起きてプロレスラーの外東学さんのツイッターに書き込む
『プロレスラーの外東学さんですよね？』
そうしたらすぐにリプが返ってきて
『申し訳ありませんが私はプロレスラーの外東学ではございません』
こいつぁープロレスラーの外東学さんだ！
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