THE TENGA
こんばんわ、ヴァンです。
~出会い~
もはやオナホールの定番
㈱典雅から発売している
存在は当たり前のように知っていたが
"所詮はオナホール"
"手コキに勝る事なし"
興味を持つ事はなかった
しかし
偶然にも立ち寄った
西川口のBARで聞いた
「TENGAは本物を軽く凌駕する」
正直
戸惑いを隠せなかった
本物
つまりは
つまりだ
女性器
それを軽く凌駕するオナホール?
そんなオナホールが存在してもいいのか?
神の領域を犯してはいないか?
そう疑問を持ちながら
気付けば手にTENGA
BARのマスターでTENGAのソムリエでもある
松成さんに薦められたのは
レギュラータイプの
通称"赤TENGA"で
その中でも
初心者に適しているという
ディープスロートカップだった
本当はアコーディオンのような作りの
ローリングヘッドカップが良かったが
『そんなお生意気は赤ディープを経験してから言って下さい!』
と丁寧に怒られてしまい
已む無く赤ディープにしたのであった
~限界と可能性~
13歳の夏に初めてオナニーを覚え
あれから20年経った
要するに人生の半分以上を
オナニーと一緒に歩んでる
男性、もしくは一部の女性には
共感してもらえるかも知れないが
オナニーというものは飽きる事はない
大好きなドラゴンクエストだってやり続ければ飽きるし
大好きな恋人だってヤり続ければ飽きるが
オナニーに関してはその概念がない
常識は通用しないのだ
ここまでオナニーを持ち上げて
あえて言う
確かに
飽きる事がないのは事実
しかし
最初に味わった
あの衝撃的快感
それは2度と得る事は出来ない
「何故、オナニーをするのか?」
そう問われたら
「最初に得た衝撃的快感を探しているから」
これは母を探して三千里旅する少年の物語に似ているが
偶然ではなく
あの物語の作者もオナニーの定義を何らかの形で後世に伝えたかったのだろう
というか
気付いてる人も少なくないはず
童話を含む昔の物語は全てオナニーに通ずる
余談を挟んでしまったが
母を探して三千里旅する少年の物語で例えるなら
母=衝撃的快感
であり
最終話で母を探し出すが
現実では不可能な話
中には「初セックスは衝撃的快感ではないか?」
と唱える学者もいるが
言っておこう
オナニーとセックスは全く別の土俵だ
それもわからない人間がオナニーとその終幕を安易に語らないでもらいたい
母を探し出した少年は作者の妄想
というより願望だろう
そう察すると
その作者もオナニーの限界を感じ終幕を見れず
生き絶えた
後世に"お前は母を探してくれ"というメッセージを残して
さっきから偉そうに言ってるが
オナニー歴20年なんて
芸歴2年みたいなもので
オナニーの終幕という高台に登る気にもなれない
若手中の若手である
暴走族の特攻服に
"自慰乃終幕"などと刺繍を入れる者もいるが
笑わせるな
10代のガキ
オナニー歴は何年だ?
若手芸人が
『ダウンタウンさんを抜き島田紳助さんを抜き明石家さんまさんを抜き松本ハウスさんを抜き、日本一の芸人になる自信がある』
そう言ってるのと何ら変わらない
だが
技術の進歩は
不可能を可能に変えた
限界の先に見えた可能性
~開封~
20XX年
人類の元にオナホールの極み
TENGAが誕生した
手コキ最強説を唱えて
手コキ大全なる本を執筆中のオレも
ひょんな事から
"赤ディープ"と呼ばれる
レギュラータイプの
ディープスロートカップを手に入れた
しかし
いざ試そうと思ったら
"オナホールなんて邪道"
そのイメージを捨てきれない
手コキほどの男気を感じず
ダッチワイフほどの潔さも感じない
所詮はオナホール
やっぱ試すのは止め
TENGAを仏壇にしまった
♪試されてまでここにいる事を決めたのに
まるでTENGAの嘆き
偶然にも
この曲はこう続く
♪積み上げたものぶっ壊して
身に付けたもの取っ払って
遮(さえぎ)るものはぶっ飛ばして
まとわりつくものかわして
あの頃の僕らはきっと全力で少年だった
頬に一線の涙が
流れた
悔いた
そして
何より恥じた
オレのアソコは全力少年だったはず
仏壇に手を合わせ
TENGAを再び手にする
神妙な面持ちでパンツを下ろしてから
TENGAを開封
まず匂いを嗅いだ
驚いた
無臭である
下手なオナホールにある
リサイクルショップの冷蔵庫の中の匂いが
全くしない
それでは
早速ではありますが
挿入させてもらいます
!?
あ、あれ
フニャチン
極度の緊張からだろうか
勃たない
取りあえず
正座した
オレ
それを
ただ
見つめる
~欲求と責任~
TENGAを前に緊張
勃起不全状態
そんな中
悠々自適な態度で
TENGAは言った
"胸を借りるつもりで来い"
"少年よ、大志を抱け"
"貴方とは違うんです"
そのどれもが胸に刺さり
改めて挿入を決意した
フニャフニャの状態であるチンコ
いや
ヴァン君を
TENGAの入口であるシリコン部分に押し付けた
本来なら
大きくなった頭の部分から
穴に入っていくシステムだが
今のヴァン君はソフトに触れるだけ
ぺたっ
ぴとっ
ただそれを繰り返す
ぺたっ
ぴとっ
その努力が通じたのか
ここで奇跡が起きる
むくむく
むくむく
wake up!
ヴァンさん
準備万端なようです
そして
ついに
TENGAに挿入を
と
思ったが
ちょっと待て
ゴムをするのが男のマナーではないのか?
気持ち的には生でしたい
むしろ
生でなければTENGAの本質を計れない
だが
万が一
万が一の可能性ではあるが
子供ができてしまったら
どうする?
生涯やり続けたいと思う職にも就いていない
"生でしたい"
でも
"責任は取れない"
この状態で迫る
欲求
と
責任
だが
20分間
葛藤した末
ゴムを
着ける事を
決断した
そんなオレに
ヴァンさんは優しく
"気にするな、お前は紳士さ"
そう言ってくれたのだった
~旅立ち~
生TENGAではなく
ゴムTENGAに決め
神妙な面持ちで下ろしたパンツを
鬼の形相で引き上げた
"ゴムを買うのだ"
頭にはそれしかなく
急いで家を出た
近くのコンビニに到着
『この店はokamotoから発売されているnudeというゴムを売ってますか?』
残念ながら答えは
NO
他のコンビニへと走る
まるで
走れエロス
いや
走れメロスの方で
だけど
何処のコンビニにも
okamotoのnodeは売ってなかった
仕方ないので
このまま台湾へと向かう
そう決めた
~別れ~
okamotoのnudeはゴムの歴史を変えた
素材はウレタン
勿論、ゴム臭はしない
そういう意味では"ゴム"という呼び方は
相応しくないのかもしれない
それに対するのは
ゴムを超越したゴム
nude
それしかない
そう思うのは自然なのである
台湾へと飛んだ
何故、台湾なのか?
"日本人は外国人にすぐ股を開く"
と言ってた外国人が
"台湾人は日本人にすぐ●●●●●"
と教えてもらった事があったからだ
まずは
台湾の風俗
梅酒ロックを呑みながら
カタコトの日本語を喋る台湾人を口説く
『日本では弁護士をやっているから金持ち』
『クジラみたいな潮を噴かせる事が出来る』
一夜の恋だと
ある事ない事を言った
だけど
ジェニファーはバカな女ではない
そんな嘘はお見通し
なのに
『素敵ジャン!』
ヨイショをしてくれる
その時に決めたんだ
こいつと
結婚しようと
外していたネクタイを再びつけて
『結婚しよう』
ジェニファーは即答
『結婚ハ無理!セックスハ良イ!』
オレも即答
『じゃあセックスを!』
今回わかった事は
やはり
"●●●は日本人にすぐ●●●●●"
という事と
セックスの最中にも
『仕事ダカラ!』
と言われると萎えてしまう事
台湾もいいけど
やっぱり
日本が1番だな
ちなみに
中のローションがカピカピになってたので
捨てました