機転の町田
こんばんわ、ヴァンです。
何処にでもあるコンビニエンスストア
通称
コンスト
どんどん便利になる世の中で
コンストの進化は取り分け素晴らしいと思う
- 24時間営業
- 公共料金の支払い
- 銀行ATM
- 電子マネー
- etc...
しかし
便利になる一方で目に付くのは
店員の質である
それこそ
ちょっと昔は
ペロンＯＫ
これが当たり前だった
それが今では
"触っちゃダメ、絶対"
はっきり言って
店員の質は劣化の一途を辿っている
航空公園駅のコンスト勤務の町田さん
推定52歳と３ヶ月
恐らく
窓際族→リストラ組だろう
町田『合計498円になりますー』
オレ『はい、500円で』
レジカウンターに置いた500円玉を見て驚愕する
なんと
その500円玉には
"YASUDA"
の文字
これは紛れもなく
首都圏中心にパチンコ、スロットなどのアミューズメント産業を展開させている
やすだグループのスロットコインではないか！
ヴァン is 赤っ恥
しかし
町田さんのとっさの機転により
この難を切り抜ける
町田『新500玉ですね、それなら２円のお返し・・・ってバカー！なるかー！』
出ました
ベッタベタなノリツッコミ
だが
店内に響き渡るノリツッコミのお陰で
オレの威厳は保たれた
よく見るとネームプレートには
"研修中"の文字
研修中の身でこの心遣い
なんて大きい人間なんだ
まさに店員の鏡である
パチパチパチパチ
心の中で拍手喝采したが
照れ屋のオレはお礼も言わずに足早に帰った
だけど
後悔の念はすぐに襲ってくる
何故、お礼を言わなかっただ
ヴァンのバカバカバカー
後悔しまクリスティーナアギレラ
増えるリストカットの傷
お笑い好き(予想)の町田さんの期待に応えたい
いてもたってもいられなくなり
再びコンストに向かった
町田『いらっしゃ・・・あっ・・・』
町田さんは口を閉ざした
ちょっとした意地の張り合いで別れた男女の様な
お互い好きと言えない歯痒さ
オレと町田さんの間には
確実にそんな感情が芽生え始めていた
オレは商品であるおにぎりを店内で食べ始めた
１個、２個
そして３個食べきり
ゴミだけをカウンターの前に置いた
(よいこのみんなはマネしちゃダメだぞ！おとなのみんなも冗談を真に受けちゃダメだぞ！)
孔雀は尾羽を広げ求愛のポーズを取るという
人間もまた同じではないだろうか
ヴァン、33歳
無言の求愛であった
町田さんの目には涙
お互いこれ以上の言葉はいらない
オレのボケがプロポーズであり
町田さんのツッコミが返事になる
30秒経過
オレは答えを待った
１分経過
満を持して町田さんが口を開く
町田『そうそう、こうやってピッピッとスキャナーしてー』
ノリツッコミの"ノリ"の部分である
そして
町田さんが
ノリツッコミの"ツッコミ"の方に
切り換えようとした瞬間
店長『おはよう、町田くん！頑張ってるかー？』
店長の出勤
ふと店長がカウンターに目をやる
カウンターにはおにぎりのゴミが散乱
町田『店長！こいつ泥棒っス！！』
お ま え
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